パパはアイドル♪ ~奈桜クンの憂鬱~

「奏!!おい…」


一瞬、どうすればいいのか頭が真っ白になり体が動かなくなったが、とりあえず『何故?』の疑問符だけは早く取り去りたかった。
知るのは怖いけど。


奈桜は不安な感情が全身にあらわになり、少しつまずきながら立ち上がる。


「奈桜さん!」


いきなり後ろから女の声に呼び止められた。


「何?」


少しキツイ呼び方に、振り返らずとも相手が誰か分かった。
そして明らかに迷惑そうな声を出す。
声の主は奈桜のマネージャーの石田だ。


「ちょっと…お願いします」


「今、リハやってんだけど」


「分かってます。至急の用事です」