憂いの塔







――――暫くたち、紗江子は相変わらずカウンターで優雅にしていた。




もう陽は沈んでいた。


外が騒がしくなってくる。



淳子は掃除が終わり、小さな厨房とも言えない台所へと入っていった。





コンコン



朱塗りの机に響く。



それに気付いた紗江子はイヤホンを外した。



上を見上げる。





「休憩中悪いな。」