憂いの塔




「あ、紗江子ちゃん」


架白は軽く手を挙げると、ドタバタと音を立てて泊まってる部屋へと走っていった。




「何急いでんだろ」


紗江子は去っていく背中を見送りながら言った。


掃除機の騒音で、その声は淳子には届いていない。




それを見た紗江子は、イヤホンを耳にし、お気に入りの音楽を聞きだした。


音楽プレイヤーを右手に、金平糖を左手で適当に掴み、口に持っていく。