憂いの塔





紗江子の指差す方向には、
上下黒の服を着た男がいた。



「霧生さんって……一週間くらい泊まってるお客様かい?」


淳子は今までの態度とはまるで違った。



「うん、4人組の」


あんたはお客様との交流だけは良いんだね、と淳子が呟いた。


「で、それがどうかしたのかい?」




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