自分に正直に生きて行くよりも 周りを欺いていつも笑顔を絶やさずすべてを受動的に。 来るものは拒まず。 去るものは追わず。 そしてそれがやがて周りの評価として 「温和な人間」 となる。 単調な日々。 淡々と過ごす日々。 「龍之介… お前は自慢の息子だよ」 そう言って彼は笑う。 右の口角を上げて少し上向き加減で笑う姿が想像できる。