「俺、なんとなく気付いてたんだ」 そう言いながら木村くんはベランダのてすりに捕まって伸びをするように空を見上げた。 まだ暑いと感じるけれど空は高く秋の空になっていた。 そしてかすかに香るキンモクセイの匂いが秋だと実感させる。 「雨霧と…高篠先生」 「え?」 「雨霧が先生を好きなこと知ってるって… あのときも言ったけど… それから…」 「それから…?」