バサッ! そのとき背後で何かが落ちる音がした。 その音に振り向く。 でもその音のした場所には誰もいなかった。 それでも…。 「雨霧…?」 ふと彼女の姿が見えたような気がして小さな声で名前を呼んでみる。 「え?」 雨霧の代わりに彼女が答える。 「誰もいないじゃないの…」