明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。


すると彼女は自分の腕時計を見た。


「ああ、今ならちょうど先生、
正門のあたりにいるかもね」


そっか。

そういえばいつもその時間って先生、
正門の近くにいたっけ。

こないだ木村くんと一緒に帰ったときも。

木村くんのことを思い出しアタシは首を打ち消すように左右に振る。

「そだね…。ありがと」

「葵…?」

結衣はそのあと何か言いたげだったけど何も言わなかった。