「あ、すいません」 男子生徒は俺たちに一礼し女子生徒の腕を引っ張って俺たちの側から立ち去ってゆく。 「ちょ…痛いってば!」 負けじと彼女も言い返す。 そんな2人のやりとりと唖然と見送った。 きっと木村と雨霧もあんな風に楽しそうに毎日を過ごしているのだろう。 2人が重なって見えてやりきれない気持ちになる。 「楽しそうで仲良さそうですね…2人」 そう言いながらくすくすと笑う雨霧。