アタシは先生の側には行かないからそんなことすら知らなかった。 「でも珍しいね、 葵が先生と一緒なんて」 不思議そうな顔をして尋ねる彼女に先生は笑顔で答えた。 「そうだね…」 先生の言葉が聞こえたのか聞こえていなかったのか 「あっ!先輩が呼んでる! 早く行かなきゃ!じゃ失礼します!」 そう言って彼女たちは慌てて走って行った。 「俺の言ったこと… 聞こえてたのかな…」 先生は独り言のようにつぶやく。