「今日、 バイトあるからって先に帰ったんだ」 「じゃ一人?」 「え…?」 そしてちょうどそのとき先生がアタシたちのほうへやってきた。 先生に気付いた彼女は羨ましそうな顔をして言った。 「なんだ、葵、 先生と一緒に帰るの?」 いつも先生の側にいる彼女、アタシは彼女の方が羨ましい。 気兼ねなく先生の側にいることができるなんて。 先生はアタシたちの会話を笑顔で聞いている。