「黙って…聞いて?」 そう言って彼はアタシの口に人差し指を当てて言葉を止めた。 「ホントは知ってたんだ。 オマエだれか好きな人いるんだろ? ごめんな、今までいろいろ付き合ってもらって。 だから… やっぱり今、好きって言ったことも気にしないで? 忘れていいから」 どうして謝るの。 なにも悪いことしてないのに。 結衣にも言われてわかってたくせにやさしくしてくれる彼に甘えているアタシのほうが悪いのに。