明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。

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――夕方の図書室はとても静かだ。

そういえば先生とここで…。

あのときと同じように夕陽が差し込む。

またアタシ、
そんなこと思い出してる。

なんだかずっと遠く昔のことみたい。



「…で、こうなるから
…わかった?」

アタシはその声でハッと我に返る。

「あ、うん。
わかる、ありがとう」

「雨霧は理解が早いね」

木村くんは顔を上げてやさしい笑顔で言う。