気兼ねすることもなく一緒に笑って同じ時間を過ごせたら。



結衣が自分の席に戻った後、アタシはカバンの中に入れてあるポーチを取り出す。

その中には鍵。

いつまでも返せないでいた先生の鍵。


「いつまでもアタシが持ってちゃダメなんだよね…」

鍵を見つめながらそっとつぶやく。

みんなに心配かけて迷惑かけてしまう。


そして先生にも…
迷惑かけてしまう。