「ま、アタシ的には木村の方がオススメなんだけどねー。
だって性格いいし頭いいし顔もいいし」

そこまで言いかけて結衣は慌てて両手を振って笑っていった。

「あっ!勘違いしないでよ?
アタシ、別に木村が好きとかそういうのないから。
別に好きな人いるんだから」

結衣の好きな人…
ああ、バイト先の大学生の人って言ってたっけ。



結衣のように素直になれたら。

真っ直ぐに人を好きになれたら。

どんなに楽しいだろう。

どんなに嬉しいだろう。