本当のこと話そうと思ったけれどできなかった。

先生の…側にいるあの女性を見た…あの日。

とてもキレイな女性。

…ぼんやりと輪郭を思い浮かべる。


「あれ、ウソでしょ。
本当はあのとき何が言いたかったの?」

やっぱりわかってたんだ。

アタシは彼女に返す言葉が見つからずに黙り込む。

「なに言われてもどうしたいって言われても
アタシは葵の味方だけどでも後悔したり悲しむようなことだけは絶対に反対だからね」

そう言って今度はにやっと笑う。