「あ、いや。 なんでもねーよ! じゃな! 付き合ってくれてありがとう!」 木村くんは手を振って走り去って行った。 「あっ…!」 …本当は聞こえてた。 アタシのこと、 可愛いって言ってくれたこと。 急に言われて恥ずかしくてどう返していいのかわかんなくて返事しなかったけど…。 ねぇ、本当にそう思ってくれてる? でもアタシ、 そう言われるほどのコじゃない。 ずるいコだもの。 アタシは彼の後ろ姿が見えなくなってもいつまでもずっとその場に立ち続けていた。