「デートじゃないから! 一緒にライブ行くだけだから!」 「またまた必死に否定するところがアヤシイ… ホラ、彼氏がやってきた! アタシお邪魔だし散るわ!」 そう言って彼女は立ち上がり自分の席へと戻って行った。 もう、結衣ってば…。 「週末のライブなんだけど…」 結衣と入れ違いでやってきた木村くんがアタシの声をかける。 「うん…」 アタシは顔を見上げて彼に返事する。 …明るい笑顔。