明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。


彼女は俺を見るが何も答えない。

きっと彼女だけは俺のことを…。

他の生徒は俺のことを慕ってくるけれど彼女だけは…。

そう考えると雨霧を直視できない。


「何年か前に留学先で買った…大切な本なんだ」

なんでこんなこと、
彼女に言っているんだろう。


「そう…なんですか…」


雨霧はそう答えて本を大事そうにそっと閉じた。


そしてそのまま彼女はドアを開けて部屋を出て行った。