聞けなかったのは彼女にしてしまったことを思い出したから。
そしてそれによって彼女が傷ついてしまったこと。
俺の言葉は必ず彼女を傷つける。
結果、
雨霧を望めば望むほど彼女は遠ざかる。
ガラッ…!
そのとき準備室のドアが開いて生徒が入ってきた。
「先生?
今日アタシ当番なんできました!」
元気よく生徒が言いながら中に入ってくる。
「あれ?葵どうして?」
不思議そうな顔をして尋ねる彼女に雨霧は
「あ、ごめん、準備あるんだったね」
そう言って慌てて準備室を出て行った。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…