教壇の上には俺が大学のとき留学先で買った本が置いてあった。 貧乏学生だったけれどどうしてもその本が欲しくて。 でも日本では手に入らないと 聞いて余計に欲しくなり毎日の食費を削って買った本だ。 高かっただけあって 今も十分、資料として使える。 だから普段からいつも持ち歩いている。 雨霧は不思議そうにその本をしばらく見つめそれから手を伸ばした。 彼女は本の中を確認するように見ているがきっと内容はわからないだろう。