いらない…いらないんだ…!

「…だから嫌なんだ!
人の気持ちなんてどうでもいい!
そんなもの必要ない…」

気持ちのやりとりなんか俺には必要ない。

自分を偽って生きていくのが楽なんだ。

同時に彼女はきっと俺がその包みを捨てたところを見たのだろう、
そう確信して自分自身がすごく嫌になり彼女から目を背ける。


一番、知られたくない自分。


「せ…先生…?」

「雨霧に何がわかる?
こんなモノ持ってきたって煩わしいだけだ!」