あの穏やかな時間。 でもそう思えたのは一瞬だけだった。 彼女はあの包みを俺に差し出したのだ。 「先生… これ、先生のじゃないですか…?」 見覚えのある水色の包装紙。 昨日の昼休み、 女子生徒たちがくれた…。 そして俺が捨てた…。 どうしてそれを彼女が持っているんだ? 雨霧はやはりあのとき中庭にきたのか?