そして地下鉄のドアが開いて。

でも俺は乗り込まなかった。

なぜか雨霧がそのまま立っているかもしれない、
そう思ったから。

都合のいい考えかもしれない、
でも。


大きな風とともに互いの地下鉄がホームを離れて走り出す。

そして


走り去った反対側のホームに見えたのは彼女の姿。

…!!

なぜだ…?