明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。


電車案内のアナウンスが聞こえる。

「間もなく新町方面行きが参ります…」


そして暗闇からライトを照らし地下鉄がゆっくりホームに入ってくる。


地下鉄の風が大きく吹いたと同時に雨霧の姿が見えなくなる。

反対側にも地下鉄が入ってきたようだ。


彼女はあの地下鉄に乗るのだろうか。

もし…。

もし
乗らなかったら…?

いや、彼女が乗らないなんて理由はどこにもない。