明日、高篠先生と一緒に笑って恋が始まる。


そう、
だから俺はいつも特に忙しくなくてもこれくらいの時間まで学校に残っていることが多い。

そう思いながら腕時計を見て時間を確かめる。

「22時前か…」

愛想よくするフリもしなくていい。


学校が終わって一番ホッとする時間だ。

なのに
こころの中はなぜか落ち着かない。

原因を考えてそして理解する。


「雨霧 葵」…だ。