---from 龍之介---

「高篠先生、いつも熱心ですね」

気がつけば職員たちはほとんど帰ってしまい残っていたのは俺と校長だけのようだった。


帰り支度をしたのか手にはカバンと帽子を持っていた。


見るからに温和な人だ。


俺の「温和」は見せかけのニセモノだけれど
この人はホンモノだろう。