「やっ…やだ…!」

雨霧の声にハッと我に返る。

でも
どうしても離したくない。

「何言ってるの?
言葉で拒否したってカラダは抵抗していないじゃないか」


どう言えば彼女を引き止めることができるのかわからなかった。

とっさにでたこの言葉はきっと彼女を傷つけただろう。


「……」

彼女は何も答えない。