それは…
三時限目の事だった。








うちのクラスは体育の授業で、グラウンドでランニングをさせられていた。


運動苦手だし。走るのも、もちろん苦手。


そんな私は


もちろん!


ビリ。


みんなに周回遅れで走るこの辛さ。






…はっ、はっ

ぜぇぜぇ







うー。帰りたい。

私だけもう一周あるよぉ。

嫌だー。





だから体育嫌いなんだ。

運動神経いい人だけが得をする授業。






「小春~っ、頑張れ」

遠くから椎名ちゃんが応援してくれている。

椎名ちゃんは足が早いから、もうとっくにランニングを終えていて

次の種目の準備に取りかかっていた。