私は嘘で出来ている。

私がいるからこそ話し辛いことをママは知らない。


逆効果かと思ったが、有本君は口を開いた。


「高校の時に、友達とふざけて女装して出掛けたら、ナンパされまくって・・・そこから色んな女性雑誌見て、服とメイク研究して、街に出掛けるのが楽しくなって・・・女に間違えられるのが嬉しくて癖になったっていうか・・・」


「よくある話じゃないの。和菓子、美味しいわよ。食べなさい」


ママなりの気遣いだったのかもしれない。