「す〜ちゃん、本当は決まってるんでしょ?」

「……」

聞こえてたんじゃん…

「…その人のために、想いを込めて作ったら?チョコレート」

「……バカ」

「はぁっ?!折角あたしが優しくいい感じにアドバイスしてるのにぃっ!!」

「……本当に、決まってると…思う?」

「…………本当は、最初から…でしょーが」

「………バカ羅々…」

「もうっ!!それけなしてるわけじゃ無いんだよねぇ?素直になりなさいな…す〜ちゃん。素直になったら、案外近くにあったんでしょ?答えなんて物は」

「……勝手にわかってくれるなよ…」

「す〜ちゃんのことなら、任せてちょーだい」

「……ありがと。羅々」

「あいあい〜ってまずは、あたしのチョコね!!」

「了解」

本当は…私は答えを出していた。
ただ1人を想っているということを。

答えなんて、羅々の言う通り、近くにあったんだ。