「ちょっとぉおお!す〜ちゃん気付いて!!あたしが料理したら…」

「あ…」

そうだった。
羅々は、苦手の領域を超えるくらいの料理を作ってしまうからな。

調理実習の、パンダとマナとアラタの悲劇が蘇る。
あぁ、羅々もそーか。
4人ともアッチ側逝っちゃったんだ。

「私が教える…べき?」

やっぱりアラタにチョコあげたいから、私にこう言ってくるんだよね?

「……す…す〜ちゃんやっぱり、あたしのことわかってるぅうう!!もうマジ教えて下さい!!ガチ頑張ります!!師匠!!」

すごいスピードでお辞儀を繰り返す羅々。

は…激しいっ…(汗)

「お…おっけ。じゃあ今日、寮で作ってみよっか」

「うん…!うんうん!!」

私の言葉に、羅々は嬉しそうに頷いた。