「ということで昴、父様を許してあげて?あれでも貴女のこと1番に思ってるから」

「…うん、わかってる」

母様は綺麗な顔を私に向け、リビングに父様を連れていった。

「…初めて聞くお話でしたね。そう言われれば沙奈様、37歳なんですよね…見えません」

「そうだよね。しかも、父様はもう44だから…12歳のとき、母様に猛烈アピール&アタックしたってことだ」

「すごいですね…美弛琉様」

「うん。まるでロリ…いや、ハイエナだよね」

「はい、ロリ…いえ、一途なのですね…」

熱なんて忘れるほど、ストーカーが父様だったって忘れるほど、私と神田は、一家の主に対して疑念を隠せなかった。