「アラタ…大丈夫かな…?」

紫雲の心配をよそに、アラタの鼻血は勢いを増していた。
気絶しても尚、鼻血だけは流れ続けていた。

「(昴達があがったら、見に行こう)」

その後、シャワーの音や叫び声など、色々聞いた紫雲は、静かになったのを見計らって、再び女湯の方へ行った。

「アラタ〜?アラタ…」

静かにアラタを呼ぶ紫雲。
すると、湯気の中から広範囲にピンクに色付いた物が見えた。
湯気を手で吹き飛ばすと、それが雪であることがわかった。

「雪が…ピンク?」

すると、ピンクの雪が水風呂に近付くにつれ、段々と濃くなっていることに気付いた。

「?」

紫雲は水風呂へと足を進める。

「あっさっき、アラタをここに投げ…こ…アラタァアアアッ!?!?」