「す〜ちゃんっ!りょっかんっりょブヘッ」
羅々がピョンピョン跳ねて、私のところにやってくる途中、あの雪玉が顔面にヒットした。
…投げた奴は、辰志。
紫雲と雪梛と苓は、遠目で傍観している。
大魔王降臨か……?
しかし、私の予想は外れた。
「す〜ちゃん?旅館行こ?」
あれ……意外に普通?
「…タイミングを見計らって、あいつらに復讐しようね☆」
はい、私の予想は覆されました。
さりげなく小声でこう言われました。
復讐だそうです。
…でも、今回は私も乗ろう。
イライラするから。
「じゃ、行こっか〜!」
私は何ごともなかったかのように、羅々と旅館へ向かった。
「「あれ…?」」
星とアラタはいつもの展開かと身構えていたのに、2人が呆気なかったので安心した。
珠輝と菫はよく自分の置かれている状況をわかっていなかったので、首を傾げていた。


