「いやいや、そんなわけねぇだろ…」

とか言いながら、少し目を泳がせる辰志。

怪しい…

「…疲れましたね」

私に向かってにっこり笑う苓は、額の血管がかなり浮き出ていた。
堪えたな…苓。

「俺はいつでも、昴のこと想ってるっ☆忘れたことなんてないよん!」

嘘くさい笑顔の茅玻琉に、私はガン飛ばす。

「(怖い。…俺、この目にいつか殺られるんじゃね?)」

茅玻琉は寒気がして、自然と太陽に体を翳していた。

「…昴も前、俺のこと忘れてたから…おあいこ」

紫雲が言うのは尤もなので、否めない。

しかし…これで私達のことを忘れていたという事実を明らかにする証拠になるとは、紫雲自身気が付いていないのだろう…

「昴っちのこと見えなかったんだもん。俺、小さいし…」

しゅんとする星に、胸が締め付けられた。

ごめん、星。
君は怒れない…!

「面倒な女なんか相手にしていないよ。俺は昴一筋だから…安心して?」

渉にぃ…もうハタチなんだし…そろそろ…妹離れ、しない?

「昴ねぇ〜俺、女の子達に囲まれて軟禁状態だったから、出られなかったぁ〜」

こちらもしゅんとする架唏琉。
なんて可愛いんだっ!←(実際自分も、兄のこと言えないくらいブラコン)

女どもめ…架唏琉を閉じ込めやがって………(怒)