ガチャ…
辰志が部屋のドアを開けたので、中を覗くと…全て白で統一されていた。
辰志は真っ先にベットに腰をおろした。
部屋…想像してた辰志の部屋のイメージじゃないな。
辰志=ゴールド、赤、黒…とか、派手で不良っぽい感じだし。
こう私が考えこんでいると、
「…おい…座んねぇ〜の?」
ポンポンッと辰志がベットを叩く。
「あぁ…うん。ありがとう」
私は辰志の隣に座った。
…少しの間、沈黙が続く。
ふと、辰志の横顔を見ると、遠くを見つめて、少し掠れた声で喋り始めた。
「お前も疑問に思ったと思うけど、俺の……親父もお袋も行方不明なんだ」
確かに疑問には思ってた…けど。
だからって聞こうとは思わなかったのに…
聞かれたくないことだってあるはずだと思ってたのに…
最近知り合って、仲もそれほど良くない私に大事な事を言えるなんて、すごいなぁ。


