「「んぅえええぇぇぇ!?」」

辰志のおばさんとおじさんは奇声をあげ、妹さんは目が点になっている。

お兄さんはいたって普通で…

「俺は寅志(トラジ)よろしくな」

何食わぬ顔で自己紹介をしてくれた。
見た目厳つい感じだけど、1番話しやすそうな人だ。

寅志さんに手招きされ耳を近付けると、小声で話しかけられた。

「財閥のお嬢様だろ?しかも、辰志の彼女じゃないだろ」

「!よくわかりましたねっ!頼まれました」

「なるほど…辰志がねぇ…」

何故かニヤニヤする寅志さん。サドオーラ出てるし…(汗)

すると、おじさんが落ち着きを取り戻し、

「何故そんなことを知っているんだ?今のプロジェクトは極秘のはずなんだが…君はどういう…?」

疑問に思ったのか、私に不審な顔を向ける。

「はい。桜木財閥の次期後継者、桜木 昴です」

そして沈黙…

「「んぅえええぇぇぇ!?」」

またもやおばさんとおじさんの、奇声。

「桜木財閥と言えば!あのっそのっ…うお〜っ!!」

杏さん…叫ばないで…(汗)

「わっわたしはねっ…叶 志紗(シサ)って言いますっ…辰志をよろしくお願いしますっ!」

志紗さん…?ってお名前なのか。
ていうかまた自己紹介してるよ。
敬語+土下座しないで…(汗)

私が困り果てていると、
寅志さんに引っ張られた。
2人の土下座を回避し、
一息ついたので寅志さんにお礼を言おうとしたら…

「うわっ!?」