暫くして、2人は私が閉めたドアを開けて中に入ってきた。

「ず〜ぢゃん…」

何故か、哀愁を漂わせる羅々。
てか哀愁って何よ。羅々にとことん似合わない(笑)

「つか、無視してたのそっちでしょーが。2人してニヤニヤして…あぁ…思い出したら鳥肌が…」

ぶるっと震えて見せたら、

「う〜ごめんなしゃぁいっ(泣)」

羅々が泣きながら(鼻水付きで)抱き着こうとしてきた。

「(俺、そんなにニヤニヤしてたんだ…)」

紫雲は、ひそかに落ち込んだ。

私は鼻水付きの羅々が向かってくるのを見て、危機だと感じ、近くにいた紫雲を引っ張って、羅々の方へと押しやった。

紫雲は目を見開く。

「えっ!?!?」

「うえ〜んっ!」

何も知らない羅々が勢いよく…

ドォオオオオン

紫雲にぶつかった。

(羅々本人は抱き着いたつもり)