俺は、だれにもはなさないようなことを、由里に話していた。
親父のこととか、PC室のこととか。
由里と話していると、単純に楽しい。
会話が途切れない。
由里の笑った顔は、本当に可愛いと思う。
他の表情も見てみたくて、わざと意地悪したりした。
真っ赤になったり、膨れたり、由里は本当に表情豊かだ。
「香坂 修司。」
俺の名前を教えたとき、由里は本当にうれしそうな顔をした。
ドキッ
その笑顔に、また胸の奥が揺らされた。
感じたことのない心の動きに戸惑う。
これ以上一緒にいたら、余裕がなくなる。
そんな気がして、俺は足早に由里のもとを去ってしまった。

