病んでいても愛したい。



(四)


どの傷も深くはなかった。


量があるだけの傷には安心をする。首も浅く、血は傷口から固まっていた。


首に絆創膏をする。


私が貼った絆創膏を何度も十六夜は触って、私の手に触れてきた。


今ので大方の治療は済んだ。


私の両手が自由になるなり、十六夜が五指を絡めてくる。


足を膝から折ってちょこんと座り私と向き合う。


月みたいな綺麗な微笑みで私と絡めた手を胸元部分まであげていた。


子供のころにやった手遊びみたいだ。メリーさんの羊に合わせて、手をパンパンと叩くあれ。それの制止バージョン。ただイチャイチャしたいだけにも見える。


血が軽く付着した十六夜の手。私も治療最中につけたからおあいこだった。