「傷がなくても、私はあなたに優しくするから……!」
声を振り絞り弾けさせた。
――彼女にとって、傷は二つの意味がある。
自分を殺したい。
と、助けてほしい。
言ってしまえば、周りから同情を貰いたい子だ。
苦しいから救って、死にそうだから助けて、痛いからそばにいて。
自分で解決できない苦痛を傷として体現させ救いを求める子。
神楽じゃないのは明白。神楽は周りが嫌いだ、救いを求めたいなんて思わないし、他人に己が苦痛をどうにかできるとは期待していない。
唯一私は神楽を癒せるからそばにいさせたいだろうけど、そのためにわざわざ傷を増やす真似なんかしない。
――他人から愛を求めて、こうすることでしか構ってもらえないという冷たい彼女。


