* * *
夜中の零時。
月明かりだけの部屋。
テーブル上にあるケータイ。
クリームシチューの匂いに。
「……」
ソファー上にある一体の死体もどき。
私だ。
やる気なくボーっとしている真っ最中。
気力を使い果たした。
一番は、夕方ごろにかけた電話に。
バイト先への電話。
辞めたいと言ってしまった。
とはいっても、一応大人たる私は社会のマナーも分かっている。
『病気が悪化しました。一ヶ月後に辞めさせていただきたい。ついで、これから先のシフトに私を極力入れないようにお願いします』
辞めるのは最低でも一ヶ月前に言うのがマナーだ。正社員なら二ヶ月前あたりに話を持ち出し、一ヶ月前に退職願いを出すのが礼儀だが、私のはバイトだ。


