「なんで落ち込むかな。二つも食べれたんなら嬉しいでしょう」
「うんおいしかった。でもケーキなんてシンはぜったいにかってこないの。ムダヅカイはきらいで。だから、かってこない。のにかってあって。えっと……」
訳が分からなくなったか、言葉を詰まらせる滝君。
何となく話が見えてきた。
深が買ってきたケーキ。
無駄遣い嫌いな人がわざわざそんなものを買ってきた、二つもだ。
それが言わんとしているのは。
「ボクのケーキじゃない、たぶん。きーちゃんのだ。おいわいするときはケーキだから、シンがおいわいするのにかってきたんだとおもう」
お祝い事にケーキとは確かにそうだけど、買ってきたのはそんな大それた意味は持ってないだろう。


