興味本位でいくらなのかなぁと見たのにあの金額。軽く心臓に悪い。
神楽の口から教えられるまであの通帳はないものとした。
嬉しいのは嬉しいけど、何だか申し訳ない。
神楽から渡されても使わなさそうだ、私は。
「はあ」
やれやれと放置された食べかけのお粥を台所に運ぶ。
洗い物をしながら、どうしようかなと考えた。
監禁ではなく同棲気分でいろ、と深は言った。
私もそちらがいいかもしれないけど、神楽はどうなんだろうか。
今、神楽はいない。
だったら、“今なら”出かけてもいいかもしれない。
神楽と私の願望。
ずっと一緒にいるは今は叶っていない。
まさか早々に願望が破綻するとは……現実は厳しいということか。


