「お前、どうせ逃げねーだろ。また戻ってきて、ご丁寧に手錠してそうだ」
「当たり」
「じゃあせめて、こっちいんのに必要なもん用意しろ。服とか日用品とか、女が使うもんはここに置いてねえから。
監禁つうか同棲気分でいろよ。監禁ってなんか、お前が苦しむ感じがすっから。
不便ないようにな、買い揃えてこい、今日。家のやつ持ってきてもいいけど、足りない奴あったら通帳の金下ろして使え」
「その前に、なんで私名義の通帳あるの?」
「俺は知らねー。神楽が用意したみたいだから。前々からコツコツ貯めててみたいだな。もしかしたら、“こうなること”を見越して貯めてたかもしれねえし、お前専用金。
通帳なのは、現金で置いとくと“誰かに使われちまうから”。通帳にしとけば、誰も引き出さないからな」


