病んでいても愛したい。



腕を強く掴みながら、俯いた。


“なんで切ったのか”


そんなの分からない、だ。


誰だって分からない。

死ぬ目的あっても、手首切るぐらいじゃ死なないと切った人(生き長らえた人)は知っているんだ。


それでもなお、繰り返す。


切りたいから切りたい。切りたいから傷つけたい。


それだけだ。
異常行動だろうとも、気づいたら右手にカッターがあった状態で。


「訳も分からない衝動があるんです、神楽には……。理由なんか分からない、あるのに知らない。ただ傷が増えてしまう。

食べ物を食べて体重が増えたと同じく、日常サイクルに組み込まれた自傷は腕の傷を増やします。

生きる過程なんですよ、自傷も。だから、傷つけるものの処分なんかしないでください……」