男の人は、私の話に「うん。うん。」と相槌をうちながら聞いてくれていた。 うん。うん。と聞いてくれるその人の声が、 私の心に今までに感じた事のない程穏やかな気持ちになり、友達にも言いにくい重い話も隠さずに話す事が出来た。 今さっき出会ったばかりの人に、何故私は隠さずに話ができたのだろう? だけど、誰かに聞いてもらえるというのは、こんなにも心が軽くなるなんて・・・ ・・・知らなかった――― そんな事を思っていると、ずっと相槌だけ打っていた男の人がゆっくりと口を開いた。