『…っえ?!

ひゃぁっ!!』








ぐいっと顔を

先生の方に向かされ

そのまま腕で

抱き締められる。










『は!?

ちょ、やめて…』








しかし

どうもがいても

その腕はびくともしない。





そして唇を重ねられる。









『…んっ』







この前の初めての

キスのような

あんな軽いものじゃない。







少しの私の

唇の隙間を見つけて

舌が入ってくる。










『んっ…いやっ…』










私を抱き締める力が

一層強くなる。
















…好き。





初めて思ったこの二文字が

頭に

浮かんでは消え、

浮かんでは消えた。







言えたら素直になれる。









でもその勇気が、

友達との関係が、

そして何より

自分自身がどうなるのか。




私の邪魔をする。












…ならいっそ。





終わりにしてしまおうか。

何もかも。




そんな考えがふと

頭をよぎる。





そして。





自分から唇を離す。












最後くらい

笑顔で言おうか。







『…大好きでした。』