KOU SIDE




『…川田先生?

どうした?』





『…え?!

あ、大丈夫。

ごめん』







そう言ってまた

黙々とパソコンに向かう

川田先生に違和感を

感じる。






いつもは絶対来ない

はずなのに

日曜に出勤してきた。










…これは絶対に何かある。



でもまぁきっと

俺には関係ないことだろう。












そのとき。






塾の電話のベルがなった。






俺が一番近かったから

受けにいく。









『はい、もしもし。』





『…あの矢口可憐ですが…』







『矢口??

どうした??』







俺が矢口と

名前を呼んだ瞬間、

川田先生が

顔をあげた。










『ちょっと分かんない

とこあって…

今日

行っても大丈夫ですか??』








『あぁ。

俺は平気だけど。

いつぐらいに来れそう??』











『…今すぐ行きます。』